実家へ帰らせていただきます、そう妻は言った
今日は木曜。嫁さんが実家に帰る日の男の朝は早い。
「まぁ好きで始めた結婚生活でしたから」
朝は嫁さんのスーツケースの中身に忘れ物がないかを入念にチェックして始まる。
「ダメだよほら、パスポート忘れてるよ、化粧品たちも小分けにしてジップロックに入れて、えっ日本円持ってないの?」
彼にかかれば出国管理所での絶望的な状況も皆無に近い。
「やっぱり一番嬉しいのは嫁さんからの置き手紙ね、空港まで送ってよかったなと」
今一番の問題は飼猫の爪を切る後継者不足だという。
「こればっかりは経験だからね、すぐに言ってできるようなもんじゃないよ」
「やっぱり寂しいですよ、愚痴っても仕方なんだけどさ(笑)」
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というわけで、今日から約2ヶ月間妻が日本の実家に帰ったのでした。理由は俗に言う実家の家庭の事情というやつです。私と妻の関係には問題ありません。ふー、ヒヤヒヤさせやがって。
朝5時くらいに空港まで送って行ってしばしの別れ。帰ってきて少し寝て出勤。仕事はいつも通りこなして、夜は適当に作った醤油ラーメン的な何か。野菜やらひき肉やらも入れて栄養バランスに気を使ったフリ。あとはネコと遊んだりしてダラダラと夜が更けていった。
排ガス規制問題で評判ガタ落ちなフォルクスワーゲン。私のまわりでは名前が長いのでVWと呼ばれている。私が仕事の関係で地元のVWディーラーに言った時、マネージャーの1人はまさに閑古鳥が鳴いてるって言ってた。私が言った日の前日は1日通して1人しかお客さん来なかったとか。しかも成約できず。ヤバすぎだろ。最近はオフィスで1日中YouTube見てるって言ってた彼の目は死んでいた。
中国ではお構いなしに売れてるみたいだけどね。