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日記的な

日記だよ!でもアメリカに住んでる→日記なのに日付がずれる!→こまけぇこたぁいいんだよ!

大人の時間はなぜ短いのか(一川 誠著)

水曜日、今週ももう終りが近い。仕事は勿論いつも通り。帰ってきて冷凍のピザと味噌汁というミラクルコンビで晩ご飯。日本にいる妻とLINEで電話したり、猫と遊んだりして今日もおしまい。

 

ちょっとずつ読んでたこの本が読み終わった。

 

大人の時間はなぜ短いのか  (集英社新書)

大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書)

 

 

時間は物理的時間、哲学的時間、心理的時間など様々な見方があるが、大抵の人間の普段の生活において大事なのは、過去・現在・未来の延長線上にある時間の流れであり、秒・分・時の単位における時間である。本書では人間が時間や物理運動を知覚する仕組みや、その際に起こる錯覚を詳しく解説している。はっきり言って本書のタイトルに惹かれて手にとった私のような読者にとっては、本書の1/3くらいがこの解説なことに面食らうと思う。

 

そして本書の後半部分第5章で、人間にとっての時間評価に影響する要因として、

 

  • 体の代謝
  • 体温や血中アドレナリン濃度
  • ストレスの多寡

 

などがとても影響すると解説されている。例えば、朝起きてすぐの時間は代謝が低下していて、心的時計(自分が感覚的に感じる時間)が物理的時計(時計が表示する時間)よりゆっくり進むため、時間が早く経つように感じる。反対に、午後にかけて代謝が激しくなるにつれて心的時計が物理的時計より早く進み、時間がなかなか経たないように感じる。これは大多数の人の感覚に合致するんじゃないだろうか。朝、時間に余裕があると思って準備しててもあっという間に出掛ける時間が来てしまったり、午後から夕方にかけてある会議や書類作成をしてる時には遅々として時間が経たなくて、1時間経ったと思っても実際には15分しか経ってないとか。また、著者は感情や時間経過への注意、自分がいる空間の広さ、果ては自分が心地よく感じるテンポの有無なども人間の時間知覚に影響すると述べている。

 

本書を通して感じたのは、専門家である著者にとってすら事実として述べられることが少なくて、「〜を示唆している」、「〜の可能性がある」、「〜と言われている」などの断定的ではない箇所が多数あり、むしろ断定的な部分が数カ所しかない。「大人の時間はなぜ短いのか」の問いに対する答えを期待していた私にとって、人間にとっての時間の感じ方に関することで分かっていないことがこんなにあるのかというのが驚きだった。そして、時間を自由自在に操れるようになりたいという野望を持つ私にはすこし残念な現状。だって遊んだりサッカーしたりお酒飲んでる時にはもっとゆっくり時間が進んで欲しいし、仕事してる時や妻の機嫌が悪い時にはさっさと時間が経って欲しいじゃないですか。

 

時間っていうテーマはとても基礎研究的で、これを人生かけて突き詰めていくっていう人生はかなりロックだと思う。だって分からないことがありすぎる上に、これからもどんどん増えていく可能性が高いのだから。