suitandtie

日記的な

日記だよ!でもアメリカに住んでる→日記なのに日付がずれる!→こまけぇこたぁいいんだよ!

Googleが達成した量子超越についてもっと知りたいのは私

本当はこういうネット上の記事を多用したブログエントリーは良くないのかもだけど、自分用メモとして。

 

先週話題になったGoogleが達成したという「量子超越」= Quantum Supremacy。

 

一般ピープルである私の知識量は、

  • 量子コンピューターってのが、今ある普通のコンピューターよりめっちゃすごいらしい。
  • でもどこがどうすごいのかは分からない。
  • 量子コンピューターがどうゆう仕組みで動くのかも分からない。

といったところ。

 

量子コンピュータが人工知能を加速する

量子コンピュータが人工知能を加速する

 

 

 

この本も結構前に買ったけど、未だに積ん読状態。早く読めよって話なだけだ。

 

なので少しネットの海に入って調べてみたら、Qmediaというサイトを発見。量子コンピューター関連の研究者が書いているメディアのよう。

 

 

www.qmedia.jp

 

 

www.qmedia.jp

 

 

上の記事は、私のような素人にも分かり易いようになるべく平易に書いてくれているのがひしひしと伝わってくるが、それでもかなりの部分で理解が難しい。数学的な記述が全然理解できないのは、ただ単に私の勉強不足なのか?なんで数学もっと勉強しとかなかったのか。

 

ボンクラな私でも分かったことがいくつか

  • 量子コンピューターでは量子力学の「重ね合わせの原理」というものが重要な仕組みとして動いている、らしい。
  • ものすごい量の計算を並列的に行い、その答えを波形で表してその波同士をぶつけて(干渉させて)、その中から正しい答えを確率的に見つけ出す仕組み、らしい。
  • それぞれの計算を単体で見ると、正しい答えが出ている確率はものすごい低い(ノイズがある)という。←ここが個人的に驚いたポイントだった。
  • そのノイズを一定レベルに低減することに成功したのが今回のGoogleのプロジェクトだった。

 

さらに面白かったのが、現代のコンピューターと比べて量子コンピューターの優位性をGoogleが証明した方法。とんでもない難問か、はたまたとてつもない量の計算を要する問題を解いたのか。その答えは、量子コンピューターで行う量子コンピューターの動作のシュミレーション(!)。上記事の前編を書いた人も「ちょっとズルい気もするが」と言っているのが面白い。下記に一部引用

 

 

何れにせよ、量子コンピュータの動作のシミュレーションは、スーパーコンピュータにとって難しい問題なのだ。それはとりもなおさず、量子コンピュータのシミュレーションを量子コンピュータに行わせることが、古典コンピュータに対する量子超越性を示す上で有効な問題設定であるということを意味する。

今回、Googleが量子超越性を示したアプローチも、基本的にこのアイデアに則っている。

 

 

また、今回Googleは53qubitという単位(量子コンピューターの演算能力的なものだと思う)で量子超越を達成したが、ブロックチェーン技術を突破するには2000万qubitの量子コンピューターが必要であり、2030年まではブロックチェーンの暗号は安全であると言われているよう。それでもこのニュースの衝撃度がデカかったからビットコインの価格は一時暴落。数日ですぐ戻したけど。

 

 

www.itmedia.co.jp

 

 

私の普段の生活に今すぐ影響が出るようなインパクトは今回のGoogleの成果には無いが、量子力学の世界では重大なマイルストーンになるという。この成果は、ライト兄弟の有人飛行実験が航空業界の重要な1ページとなったことと同じようなものだと言われている。ライト兄弟の実験と同じって単純にスゴイだろ。まさに歴史的事件。こういうニュースってロマンがあるなー。

 

以下にも私が読んだ記事のリンクをいくつか。

 

 

ai.googleblog.com

 

 

www.qmedia.jp

 

 

www.qmedia.jp

スターバックスの天才的な儲け方がエグい

発端はこの記事。

 

 

gigazine.net

 

 

この記事は、JP Koningという人が書いた以下の元記事が参照。

 

 

jpkoning.blogspot.com

 

 

スターバックスは自社アプリを通してコーヒー代金の支払いができる仕組みを持っていて、そこにチャージされてるお金を”deferred revenue” = 前受収益として計上している。また、GIGAZINEの記事内ではプリペイドカードって書いてあって分かりづらかったど、スターバックスはギフトカードを発行していて、そのカードに好きな金額をチャージしておいて、誕生日やお祝い事の時に贈り物にするという習慣がある。このチャージされてるお金を”stored value card liability” = 残存価額負債として計上している。

 

この2種類の負債は、社債機関投資家から借りているお金とは違って無利子負債であり、スターバックスはこの約1700億円もの額をタダで借りていると言える。車や家を買う時にローンを組んだら利息を含めて返済しないといけないように、個人でも法人でもお金を借りたら利息支払いがあるのが普通。

 

そんなうまい話があるか?と思ったらすごいのはここからで、スターバックスが発行しているギフトカードの金額の内、約10%が紛失や失念などの理由により未使用のまま期限切れになるという。ということは、スターバックスは約1700億円をタダで借りれているだけじゃなく、そのうちの約170億円は返さなくていい文字通りスターバックスへのギフトカード!になっている。

 

日本でこのギフトカードの仕組みがどこまで存在するのか私が知らないため説明すると、アメリカではギフトカード文化がとても浸透していて、家族間、友人間、はたまた仕事の場面でも贈り合うことが頻繁に起こる。友人の誕生日に2000円分のカードを送る、仕事の取引先に手土産として5000円分のカードを送る、などなど。もちろんスターバックス以外のお店もギフトカードは発行していて、アメリカにある大抵のチェーンレストランやウォールマート、コスコや、地元の小さな個人商店ですらもギフトカードを発行している。

 

アメリカでは何らかの形でギフトカードを貰う、あげる場面が頻繁にある。そしてその手軽さが、スターバックスが約170億円もタダで儲けられる理由だと思う。ギフトカードをあげた方は、あげたという事実が大事なのであって相手がちゃんと使うかは知ったこっちゃない。貰った方はもともとタダだったんだからなくそうが忘れようがそこまで痛手じゃない。まぁ貰った額が10000円分とかでそれをなくしたら泣くかもだけど、高額のギフトカードは基本貰ってその週末にパーッと使うのがアメリカ人気質。これはほぼ間違いない。

 

私の周りでよくあるパターンが、どこかでもらったギフトカードが財布に入ってるにも関わらず、クレジットカードでお会計しちゃうパターン。大抵、レジが終わって車に戻ってエンジンかけた頃に思い出すっていうのはアメリカあるある。それを2〜3回やったあと、よっしゃレジ終わる前に思い出したぞ、じゃギフトカードで会計お願いしまーす、って言ったらギフトカードの有効期限が切れてますね...って言われるのもまたアメリカあるある。

 

さらにギフトカードでよく起こるのは、$1以下の残高しか残ってない場合。これ、ほんとよくあることで、私もほぼ毎回こうなる。例えば、この68セントしか残ってないカードを財布に入れとくの?邪魔じゃない?ってなって、捨てるとも忘れるとも言えない微妙な感情のまま紛失する。こうやって消えてった端数が全米にあって、塵も積もればマウンテンというようにこれが何億円にもなるんじゃないかってのが私の予想。

 

人間は常に合理的じゃないからこういう事が起きて、その結果スターバックス儲かってますね、っていうのを解説したこの記事が面白かったというお話でした。英語の元記事がやっぱり面白いのでぜひご一読いただきたい。

 

青の花 器の森を読んで過ごす週末

金曜日のインドアサッカー後に飲みすぎて帰宅。土曜の朝はゆっくり起きて、ダラダラ朝ごはん食べて、昼ごろまでのんびり。

 

買おうか買うまいかしばらく迷っていたこの漫画を、妻に押し切られる形で購入。

 

 

 

 

作者が小玉ユキってだけで、もう面白いことが確定しているこの漫画。どっかのタイミングでキンドル版のセールがくるかもだから、それまで待とうと思ってたけどあえなく撃沈。私にとっては「坂道のアポロン」、「月影ベイベ」に続く小玉ユキ作品。

 

 

 

 

 

 

勝手な個人的ランキングでは「坂道のアポロン」がいまだに不動の1位だけど、この「青の花 器の森」も絶妙に面白い。

 

あらすじはアマゾンより

波佐見焼きの窯で絵付けの仕事をしている青子。その窯に、海外で作陶していたという龍生がやってきた。無愛想で人を寄せ付けない龍生に「絵付けされた器に興味ない」と言われ、自分の生き方まで否定された気持ちの青子だが、反発しながらも龍生の器に惹かれていき…?
器に魅せられた男女が出会ったことで、大人の恋が動き出す--!

 

坂道のアポロン」と同じく九州が舞台のこの話。この作者が選ぶテーマは本当に毎回毎回私にドンピシャすぎる。長崎の波佐見焼って、最高かよ。全然詳しくないけど、焼き物っていいですよね。

 

小玉ユキ作品に出てくる登場人物は、みんな揃いも揃っていい人。その点がちょっとファンタジーかもしれないけど、読んでいてすごく安心する。その中で悪役的な人も出てくるけど、実は本性はすごく善人で、暗い過去や何らかの事情で一時的に負の部分が強調されている場合が多い。現実の世界でもそういう人たちはたくさんいると思うから、そういう意味ではファンタジーじゃないのかも知れない。

 

ジャズはもともと好きだったけど、「坂道のアポロン」でさらにジャズにハマり、「月影ベイベ」を読んでは次に日本に行くときは富山のおわら風の盆に行こうと決心させられ、そしてこの「青の花 器の森」ですよ。長崎行かなきゃいけなくなっちゃったよ。

 

で、波佐見焼が欲しくなっちゃってネットで買えるサイトを巡回して土曜の午後が終わってしまった。